昨年末より取り組んでいた情報処理学会誌『情報処理』の小特集「さようなら,意味のない暗号化ZIP添付メール」が発刊されました。
意味のない暗号化ZIP添付メールは、通称PPAPといわれる、日本独特の風習を指します。いまや官庁を始め様々な企業が採用している方式です。
全体構成は、産総研の江渡浩一郎さんと相談した結果、以下のようになっています。
- 0.編集にあたって -儀式セキュリティPPAP:日本のセキュリティ・ルネサンスに向けて
- 1.PPAPとはなにか -その発展の黒歴史
- 2.PPAPのセキュリティ意義
- 3.我々はなぜPPAPするようになってしまったのか
- 4.座談会「社会からPPAPをなくすには」
- 崎村夏彦・大泰司章・楠正憲・上原哲太郎
本当は、第2章として文化人類学的見地からの寄稿も得たかったのですが、今回は残念ながら得られませんでした。もしわれこそはという文化人類学者の方がおられましたら、ご連絡をいただきたく存じます。
なお、第4章は噂の座談会「社会からPPAPをなくすには」です。なぜ現代において紙にハンコが意味がないのかとか,PPAPについてISMSもプライバシーマークも元凶ではないとか,PPAPソリューション売ってる会社に殺されるかと思ったら別にそんなこともなかったとか,単なる受け狙いではない話が沢山なので,ぜひ皆様お読み下さい。
Zoom での対談ならではの記念写真も載っております。約一名バ美肉になっておりますところが見どころとのことです。
みなさま、もそPPAPでお悩みでしたら、ぜひともこれを引用して突破していただければ幸いです。